新型コロナウイルス感染症の今後
2020.05.01 16:10 更新
みなさんは新型コロナウイルス感染症が早く収束して欲しいと思っているでしょう。
しかし少し考えれば現実は非常に厳しいことがわかるでしょう。

それでは今後のシナリオについて考えてみましょう。
考えられるシナリオは三通りあると思います。

1. みんなで協力して行動抑制して中国のように収束させる(ウイルス抹消)

今の行動抑制を8割抑えなければ感染が収束に向かわないと言われています。
しかし今の日本の場合は法律上、強制が出来ないことになっていますし、日本のやり方は経済を動かしながら医療崩壊を防ぎながら収束を目指すという方法を考えていますので、PCRテストをあまりやらないのは、重傷者をピックアップするのが目的で、1のシナリオを程よくやりながら3のワクチンを待つ戦略のようです。

2. どんどん感染が広がって6~7割の人が免疫を持って収束する

100年前ならともかく、現在ではあまりにも犠牲が多く現実的ではありません。
もし死亡率がに2パーセントとして日本の人口1億2千万人の7割が感染すると168万人の犠牲者が出てしまいます。クラスター対策委員で北大の西浦先生の試算ですと死亡率が0.5%で算出されていまので、不顕性感染を入れると42万人の死者が出ることになります。
スウェーデンがこの方法を実行していて、集団免疫獲得を目指しているようです。ニューヨークで抗体検査を実施したところ、市内では21%抗体を持っているようなので感染速度を落とせば秋位までには集団免疫が獲得されると思われます。

3. ワクチンが開発されて多くの人々に投与されて収束する 

ワクチンが開発されて投与されるまで最低2年はかかると云われています。中国で騒がれだしてまだ三か月も経っていないのに世界中に蔓延していますので、あと1年半は待てないでしょう。またコロナウイルスはRNAウイルスのため変異しやすく開発が困難と云われています。まともなワクチンが開発される保証はありません。

結論

以上三つのシナリオで一番現実的なのは先進国では80%行動抑制して時間稼ぎをして3番目のワクチンを待つということです(シナリオ1+シナリオ3)÷2です。
アフリカ等の発展途上国は2のシナリオになる可能性が大で、ワクチンは間に合わないでしょう。その代わり多くの犠牲者が出る反面、秋までには収束するでしょう。
このままいくと世界的に収束するには2~3年はかかると思います。
夏になると一旦収まってまた寒くなる頃に再燃してきます。
1年延期ではオリンピック開催は難しいでしょう。

(4月30日17:52 氷川台上空を通過するJAL機 開催されない東京オリンピックのロゴが切ない)


この感染症が終息した後、世界の秩序や経済、更には文明すら変わっているかもしれません。

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